Excerpt for 絵本のそえぎ Vol.1 by Rey Ayamine, available in its entirety at Smashwords

絵本のそえぎ vol.1


By Studio Via-Rex
Smashwords Edition
Copyright Studio Via-Rex 2012

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読者様へ



「絵本のそえぎ vol.1」をお手に取って頂き、ありがとうございます。

この電子書籍は、puboo発行中の電子絵本「とおせんぼくまさん」の原作担当である綾峰玲がブログで公開している絵本の原作を電子書籍としてまとめたものです。


もしこの本のお話たちを気に入って頂けたら、是非ブログや電子絵本にも遊びに来てください。

お待ちしております。


ブログ:絵本あごら

http://ameblo.jp/denshi-ehon/


電子絵本紹介サイト:おはなしじま

http://via-rex.biz/ohanashi-jima/



当電子書籍内の絵本原作は綾峰玲に帰属します。

無断掲載・転載等はご遠慮ください。




目次


1.きょろきょろきりぎりす

2.トマト男爵が怒った

3.やぶれたポケット

4.ママといっしょ

5.まてよ、ぼくのくつ

6.電子絵本紹介

7.あとがき



きょろきょろきりぎりす


ここはせかいのどこかにあるかもしれないし、ないかもしれない、むしのまち。

そのまちに、きりぎりすのルイスというこがすんでいました。


とってもおちつきがなくて、いつもまわりをきょろきょろ、きょろきょろ。

きょうもおかあさんに、「ルイス、しょくじちゅうにきょろきょろするのはやめなさい。」とおこられました。

それでもルイスはおかまいなし。おやつのあいだも、がっこうでも、ねながらでもきょろきょろきょろきょろ。おかあさんはいつもあきれがおです。


そのころむしのまちでは、なぞのどろぼうがまちをあらしまわっていました。

きちんといえのかぎをしめているのに、おうちのものがぬすまれてしまうのです。

むしのまちきってのびんわんけいじ、かぶとむしのアレストけいぶもこれにはおてあげ。

きょうもはまきをくわえてイライライライラ。


あるひのママとのかいものがえり、ルイスがあいかわらずまちをきょろきょろきょろきょろあるいていたときのことです。

ふいにルイスがそらのほうをみあげると、ぴかぴかひかるふしぎなものがめにはいりました。


「ママ、あれなぁに?」

ルイスにきかれてママがそらをみあげると、なんといっぴきのこがねむしがえんとつからカマキリのジャックさんのいえのなかにはいりこんでいくところでした。

ママは、

「キャー!どろぼうよ〜!」

とさけびました。


それをききつけたアレストけいぶ、すかさずミツバチのバーモントじゅんさに、

「おい、つかまえてこい!」

とおおごえでめいれいしました。


「ブーン、ブーン!」

こがねむしのどろぼうもミツバチにはかなわず、すぐにつかまってしまいました。

「う〜む、まさかはんにんがそらからくるとは…。しかし、これでじけんもかいけつだ!」

このことでアレストけいぶはじょうきげん。ルイスはけいさつからかんしゃじょうをもらったのでした。


けいさつしょからのかえりみち、ルイスはママとおはなしをしました。

「こんかいはきょろきょろがやくにたったけど、あんまりきょろきょろしすぎるのはダメよ。とくにしょくじちゅうはね。」

ルイスは、「うん!」とげんきよくおへんじして、ふたりなかよくかえったそうです。


ここで、ないしょのはなしをひとつ。ママにへんじするとき、ルイスったらまたきょろきょろきょろきょろまわりをみまわしてたんですって。

これは、わたしとあなただけのないしょ。


それじゃあ、またね。


トマト男爵が怒った


「う〜ん、う〜ん」


もう何日も、けんちゃんはぐっすり寝ていません。毎晩毎晩、こうしてうなされているからです。


それというのも、実はこんなことがあったから…


けんちゃんはトマトが大っ嫌い。ご飯のおかずに出てくると、必ずわきにどけてしまいます。ママが叱ってもおかまいなし。

「だって、美味しくないんだもん」

ですって。


いつもはそれで済んでいたけど、昨日の夜はちょっぴり違いました。ママが、

「だったら、このハンバーグも食べてはいけません」

と、けんちゃんの大好きなハンバーグを取り上げてしまいました。


そのとたんにけんちゃんは大騒ぎ。わぁわぁ泣きながら暴れだしました。そうしたら…


ガシャーン!


サラダのお皿が割れて、トマトはキッチンの方に飛んでいきました。


あ〜あ。


その夜、ママに叱られたけんちゃんは、ママのお布団からちょっぴりだけ離れて、泣きながら眠りにつきました。


しかし…。


「おい、けんちゃん!」


誰かが何度も大声でけんちゃんを呼びます。


「おい、けんちゃん!」


あまりの大声に飛び起きたけんちゃんはあたりをきょろきょろ。


すると、大きな大きなトマトが目につきました。でもこのトマト、変なんです。トマトなのに身体があって、服も着ていて。目は無いけど、どうやらこちらを見ているよう。


「おじさん、誰?」


勇気を出して聞いたら、何とそのトマトが答えました。口も無いのに、喋るんです。

「わしは、トマト男爵だ」

トマトが答えました。


「やいけんちゃん、今日わしをキッチンの方に投げ出したな。お前さんがトマト嫌いなのは知ってたが、まさかそんなことをするとは!トマトの世界では重大犯罪だぞ!」

トマトの世界のことなんて知りません。

とっさにけんちゃん、

「ぼ、ぼく知らないよ」

と嘘をつきましたが、

「い〜や、たしかに見たぞ!嘘までつくなんてますます許せん!トマトの世界なら百叩きの刑だ!」

と、赤い顔をますます赤くさせて怒り出しました。


トマトの世界のことなんて知りませんが、百叩きも嫌です。

「ご、ごめんなさい」

けんちゃんはすぐに謝りました。

でもでも…

「だけどぼく、トマトは嫌いなんだ。食卓に出てこないでくれたら、もうあんなことしないよ。」

ですって。


それを聞いたトマト男爵、すぐにまた顔が真っ赤になって、

「なんだと!?いったいトマトの何がそんなに嫌なんだ!」

と怒鳴ります。

それからというもの、毎日けんちゃんの夢にはトマト男爵が現れて、トマトの話を繰り広げているのです。


「トマトには栄養がたっぷりなんだぞ!どうだ、食べたくなっただろう」

とトマト男爵が言えば、

「でもでも、少しすっぱいし、やっぱり嫌だ」

と答えます。


それならと、

「じゃあ甘〜いドレッシングをかければいい。すっぱいのも気にならんぞ」

とトマト男爵が答えます。

だけどけんちゃんも、

「すっぱくなくても、中身のドロドロしたとこが、何だか嫌!」

と返します。


そんなやり取りを何日も続けていたわけです。

でも、3日、4日と経つうち、トマト男爵も疲れてきたみたい。怒鳴る声も少しずつ小さくなってきました。


だけど、声と一緒にトマト男爵の身体まで小さく、小さくなっていくんです。トマト男爵がどんどん小さくなって、プチトマトくらいになったとき…

「えぇい、いいから食べてみろ!」

と、けんちゃんの口に飛び込んできました。


ごくり!


思わずトマト男爵を飲み込んだけんちゃんですが、

「あれ?そんなにまずくないや」

と、キョトン。


それからはトマト男爵のうるさい声も無くなって、ぐっすり眠れました。

その次の日の夜。けんちゃんの夕飯のサラダにはたくさんのプチトマト。隣ではママが見張っています。

でもでも…


パクリ。


平気な顔でもりもり食べるけんちゃんにママはびっくり。その夜は大好きなハンバーグを2つも食べさせてもらえました。


それから、もうひとつ。

夕飯の後ママが、

「ごほうびに何かあげなきゃね。欲しいものはある?」

と聞いてきました。

とっさにけんちゃん、

「えっとね、甘〜いドレッシング!」

ですって。


どうやら普通のトマトにも挑戦してみるみたい。これからは夢でうなされることは無さそうです。

みんなも、好き嫌いを言って、トマト男爵に怒られないようにね。




やぶれたポケット


「ビリリ、ビリ!」

トモ君のポケットが破れた。


やぁ、こんちは。


ここはおもちゃ屋さん。

おもちゃがいっぱい。

うれしいね。

トモ君は電車の模型がお気に入り。


近所の公園。

みんな楽しそうだなぁ。

あ、犬だ!

怖いや、逃げろ!


トモ君ちの台所。

あれ、あれれ?

まだおやつの時間じゃないよ?

ほうら、やっぱりしかられた。


トモ君のお母さんだ。

「あら、ここ、破れてるわね。」

そう言うと、さいほうどうぐを持ってきて…。


うわぁ!


僕をふさいじゃった。


それじゃあ、またね。



ママといっしょ


ねこの赤ちゃん。

ママとお昼寝。

すっぽり包まれてぬっくぬく。


ゾウの赤ちゃん。

ママのお鼻で水浴び。

涼しくて良い気持ち!


うまの赤ちゃん。

ママとかけっこ。

今日は勝てるかな?


コアラの赤ちゃん。

ママの背中でピクニック。うわぁい、いい眺め!


ライオンの赤ちゃん。

ママとお散歩。

サバンナは危険がいっぱいだけど、ママが守ってくれるんだ。


カンガルーの赤ちゃん。

ママの袋で一緒におでかけ。

今日はどこに行くのかな?


犬の赤ちゃん。

ママに舐めてもらって毛繕い。

綺麗になったね。


おさるの赤ちゃん。

ママと一緒に木登りのおけいこ。

上手にできたね。


アヒルの赤ちゃん。

ママと一緒に大行進。

迷子にならないように気を付けてね。


人間の赤ちゃん。

優しいママにだっこされて…

おやすみなさい。




おしまい




まてよ、ぼくのくつ


ケンちゃんのくつは、ぴかぴかの新品。

「へへん、かっこいいだろ!」

いつも友達に自慢しています。


今日はグラウンドで友達とキャッチボール。

あ〜あ、ちょっぴり汚れちゃった。

「まぁいいや、帰ったらママに洗ってもらおっと。」


翌日、くつを洗ってもらうのを忘れて近所の空き地で鬼ごっこ。

あ〜あ、また汚れちゃった。

「まぁいいや、帰ったらママに洗ってもらおっと。」


そのまた翌日も、くつを洗ってもらうのを忘れて公園の砂場でどろんこ遊び。

あ〜あ、また汚れちゃった。

「まぁいいや、帰ったらママに洗ってもらおっと。」


そのまたさらに翌日、雨が降りました。

ザザァ、ザザァ。


それでもケンちゃんは雨ガッパを着て外で遊びます。

ビッチャビッチャ、ビッチャビッチャ。


くつは泥んこ。

あ〜あ、だいぶ汚れちゃった。

「まぁいいや、帰ったらママに洗ってもらおっと。」


あれ?でもでも?

ふぅわり、ふわり。


ケンちゃんのくつは、少しずつ宙に浮いて、ケンちゃんの手から離れていきました。

「ペッペッ!身体中泥んこじゃないか!大事に使ってくれないなら、もう一緒に居てあげないよ!」

くつはそんなことを言ってどんどん空へと消えていきます。


ふぅわり、ふわり。

ふわ、ふわわ〜。


「まてよ、ぼくのくつ!」

ケンちゃんは追いかけました。

でも、くつの速さにはかないません。


「まってよ、ぼくのくつ。ごめんよ、ごめんよ。」

ケンちゃんは目に涙を溜めて謝りました。


ガバッ!

ケンちゃんが飛び起きました。


「な〜んだ、夢だったのか。」

でも、玄関を見ると、そこにはやっぱり汚れたケンちゃんのくつが置いてありました。


ケンちゃん、今度はちゃんと言えたそうです。

「ママ、おくつ洗って。」って。




電子絵本の紹介


このコーナーでは現在pubooで公開中の電子絵本について紹介させて頂きます。


とおせんぼくまさん


この電子書籍の著者、綾峰玲原作の電子絵本です。

お寝坊さんぐまのティムは、いつでもどこでも寝てしまいます。

今日もティムは大きな身体で道をとおせんぼ。

迷惑している村人たちは、どうにかティムを懲らしめようと相談を始めます。



ピノとキオ


この絵本は、ある素敵な言葉を教えてくれる絵本です。

その言葉はネタバレになるので明かしませんが、言う方も、言われる方も、温かい気持ちになれる魔法の言葉。

またこの絵本では、二人の妖精が仕掛けるいたずらも見所の一つになっています。

大人が見たらオチが見えちゃうようなものもありますが、子供と一緒に、「この後どうなるんだろうね?」と話し合いながら読み進めていくのも面白いのでは!?




森の食堂


このお話では、恥ずかしがり屋のキツネさんが出てきます。

子供でも、人見知りが始まると恥ずかしがり屋な側面が出てきたりしますよね。

それを大人になってもずっと引きずってしまったり。

まぁかく言う私も恥ずかしがり屋の人見知りなんですけど。

このお話の主人公も、そんな恥ずかしがり屋のキツネ君。

そんな彼がカプリさんの不思議なスープを飲むと…



ほしひろい


この絵本は、ちょっぴり不思議な世界を描いたお話です。

「星を拾いに行く」という非現実的なストーリーが、柔らかいタッチのイラストとあいまって、幻想的に描かれています。

読み終えた後、お子さんと「人に優しくする」ことについて語り合ってみてください。

きっと素敵な答えが返ってくると思いますよ^^

心優しいお子さんに育って欲しいと願うご家庭に、是非読んで頂きたい一冊です。


電子絵本紹介サイト「おはなしじま」では、電子絵本作家さんたちのコメントも見ることが出来ます。

是非遊びに来てください♪

http://via-rex.biz/ohanashi-jima/




あとがき


「絵本のそえぎ vol.1」、いかがでしたでしょうか。


この本に収録したお話はすべて、まだ正式には絵が付いていない絵本の原作たちです。

童話としてお子さんに読み聞かせたり、お父さん・お母さんがオリジナルの絵を付けて絵本にして読み聞かせたり。

そんな使い方が出来るかな?と思い、電子書籍という形でまとめてみました。


こういったお話はこれからも、私のブログ、絵本あごらで機会があれば書いていきたいと思っておりますので、もし興味を持って頂けた方はブログにもどうぞ遊びに来てください。

電子絵本もよろしくお願いします。


余談ですが、Androidアプリでひらがな・カタカナ練習用アプリというのも公開しています。

日本語教育用教材アプリとして開発しているので、英語のコメントとか出て来たりもしますが、練習自体は問題無くできます。

https://market.android.com/search?q=studio+via-rex&c=apps


今後も、もっとたくさんの電子絵本を作ったり、知育アプリを開発したりと、お子さんが楽しく学んで成長できるようなコンテンツを提供していきたいと考えています。

応援して頂ければ幸いです。


それでは、「絵本のそえぎ vol.1」はここまでです。

もし少しでも興味を持って頂けたら、ブログでまたお会いしましょう。

vol.2」も出るかもしれません。

そのときまで、お元気で。


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(Pages 1-36 show above.)